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天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法

【目次】
  昭和30・8・5・法律136号  
改正昭和40・6・2・法律108号--
改正昭和41・3・31・法律 41号--
改正昭和46・11・29・法律115号--
改正昭和50・10・27・法律 69号--
改正昭和53・7・5・法律 87号--
改正昭和53・10・27・法律 97号--
改正昭和57・8・31・法律 87号--
改正平成11・7・16・法律 87号--
改正平成11・12・22・法律160号--(施行=平13年1月6日)
改正平成23・5・2・法律 35号--(施行=平23年8月1日)
(目的)
第1条 この法律は、暴風雨、豪雨、地震、暴風浪、高潮、降雪、降霜、低温又は降ひよう等の天災によつて損失を受けた農林漁業者及び農林漁業者の組織する団体に対し、農林漁業の経営等に必要な資金の融通を円滑にする措置を講じて、その経営の安定に資することを目的とする。
(定義)
第2条 この法律において「被害農業者」とは、農業を主な業務とする者であつて、天災(当該天災による被害が著しくかつその国民経済に及ぼす影響が大であると認めて政令で指定するものに限る。以下この項、次項、第4項及び第5項において同じ。)による農作物、畜産物若しくは繭の減収量がその農作物、畜産物若しくは繭の平年における収穫量の100分の30以上であり、かつ、天災による農作物、畜産物及び繭の減収による損失額がその者の平年における農業による総収入額の100分の10以上である旨又は天災による果樹、茶樹若しくは桑樹(その者がこれらを栽培する面積が政令で定める面積以上である場合におけるその果樹、茶樹又は桑樹に限る。以下この項及び次項において同じ。)の流失、損傷、枯死等による損失額がその者の栽培する果樹、茶樹若しくは桑樹の被害時における価額の100分の30以上である旨の市町村長の認定を受けたものをいい、「被害林業者」とは、林業を主な業務とする者であつて、天災による薪炭(薪炭原木を含む。次項及び第4項において同じ。)、木材、林業用種苗その他の林産物の流失等による損失額がその者の平年における林業による総収入額の100分の10以上である旨又は天災によるその所有する炭がま、しいたけほだ木、わさび育成施設若しくは樹苗育成施設の流失、損壊等による損失額が当該施設の被害時における価額の100分の50以上である旨の市町村長の認定を受けたものをいい、「被害漁業者」とは、漁業を主な業務とする者であつて、天災による魚類、貝類及び海そう類の流失等による損失額がその者の平年における漁業による総収入額の100分の10以上である旨又は天災によるその所有する漁船(政令で定めるものを除く。次項において同じ。)若しくは漁具(政令で定めるものを除く。次項において同じ。)の沈没、流失、滅失、損壊等による損失額が当該施設の被害時における価額の100分の50以上である旨の市町村長の認定を受けたものをいう。
《改正》平23法035
 この法律において「特別被害農業者」とは、被害農業者であつて、天災による農作物、畜産物及び繭の減収による損失額がその者の平年における農業による総収入額の100分の50(開拓者にあつては100分の30)以上である旨又は天災による果樹、茶樹若しくは桑樹の流失、損傷、枯死等による損失額がその者の栽培する果樹、茶樹若しくは桑樹の被害時における価額の100分の50(開拓者にあつては100分の40)以上である旨の市町村長の認定を受けたものをいい、「特別被害林業者」とは、被害林業者であつて、天災による薪炭、木材、林業用種苗その他の林産物の流失等による損失額がその者の平年における林業による総収入額の100分の50以上である旨又は天災によるその所有する炭がま、しいたけほだ木、わさび育成施設若しくは樹苗育成施設の流失、損壊等による損失額が当該施設の被害時における価額の100分の70以上である旨の市町村長の認定を受けたものをいい、「特別被害漁業者」とは、被害漁業者であつて、天災による魚類、貝類及び海そう類の流失等による損失額がその者の平年における漁業による総収入額の100分の50以上である旨又は天災によるその所有する漁船若しくは漁具の沈没、流失、滅失、損壊等による損失額が当該施設の被害時における価額の100分の70以上である旨の市町村長の認定を受けたものをいう。
 この法律において「被害組合」とは、農業協同組合、農業協同組合連合会、森林組合、森林組合連合会又は水産業協同組合であつて天災(当該天災による被害が特に著しいと認めて政令で指定するものに限る。以下第8項において同じ。)によりその所有し又は管理する施設、在庫品等につき著しい被害を受けたものをいう。
 この法律において「経常資金」とは、農業協同組合、森林組合、漁業協同組合(以下「組合」と総称する。)又は金融機関が被害農業者、被害林業者又は被害漁業者(以下「被害農林漁業者」と総称する。)に対し、種苗、肥料、飼料、薬剤、農機具(政令で定めるものに限る。)、家畜、家きん、薪炭原木、しいたけほだ木、漁具(政令で定めるものに限る。)、稚魚、稚貝、飼料、漁業用燃油等の購入資金、炭がまの構築資金、漁船(政令で定めるものに限る。)の建造又は取得に必要な資金その他農林漁業経営に必要な資金として政令で定める期間内に貸し付ける資金で次の各号に該当するものをいう。
一 市町村長が認定する損失額を基準として政令で定めるところにより算出される額又は200万円(北海道にあつては350万円、政令で定める資金として貸し付けられる場合は500万円、政令で定める法人に貸し付けられる場合は2,500万円、漁具の購入資金として貸し付けられる場合は5,000万円)の範囲内で政令で定める額のどちらか低い額(乳牛を所有する被害農業者に貸し付けられる場合はその額に5万円を、乳牛以外の牛又は馬を所有する被害農業者に貸し付けられる場合はその額に3万円を加えた額。以下第6項において「貸付限度額」という。)の範囲内のものであること。
二 償還期限が、6年の範囲内において政令で定める期限以内のものであること。
三 利率が、特別被害農業者若しくは特別被害林業者で特別被害地域内において農業若しくは林業を営むもの又は特別被害漁業者で特別被害地域内に住所を有するものに貸し付けられる場合(漁具の購入資金として貸し付けられる場合のうち政令で定める場合を除く。)は年3分以内、開拓者(特別被害地域内において農業を営む特別被害農業者を除く。)又は被害農業者で天災による農作物、畜産物及び繭の減収による損失額がその者の平年における農業による総収入額の100分の30以上である旨の市町村長の認定を受けたもの(特別被害地域内において農業を営む特別被害農業者を除く。)、被害林業者で天災による薪炭、木材、林業用種苗その他の林産物の流失等による損失額がその者の平年における林業による総収入額の100分の30以上である旨の市町村長の認定を受けたもの(特別被害地域内において林業を営む特別被害林業者を除く。)若しくは被害漁業者で天災による魚類、貝類及び海そう類の流失等による損失額がその者の平年における漁業による総収入額の100分の20以上である旨の市町村長の認定を受けたもの(特別被害地域内に住所を有する特別被害漁業者を除く。)に貸し付けられる場合は年5分5厘以内、その他の場合は年6分5厘以内のものであること。
 前項に規定する特別被害地域は、特別被害農業者については第1号、特別被害林業者については第2号、特別被害漁業者については第3号に掲げる区域とする。
一 政令で定める都道府県の区域内の旧市町村の区域(昭和28年9月30日現在における市町村の区域をいう。以下この項において同じ。)の全部若しくは一部又はその都道府県の区域内の耕地面積が10ヘクタール以上である開拓地区の区域であつて、その区域内において農業を営む被害農業者中に含まれる当該天災に係る特別被害農業者の数が当該被害農業者の数の100分の10以上である区域のうち、都道府県知事があらかじめ農林水産大臣に協議し、その同意を得て指定する区域
二 政令で定める都道府県の区域内の旧市町村の区域の全部若しくは一部であつて、その区域内において林業を営む被害林業者中に含まれる当該天災に係る特別被害林業者の数が当該被害林業者の数の100分の10以上である区域のうち、都道府県知事があらかじめ農林水産大臣に協議し、その同意を得て指定する区域
三 政令で定める都道府県の区域内の旧市町村の区域の全部若しくは一部であつて、その区域内に住所を有する被害漁業者中に含まれる当該天災に係る特別被害漁業者の数が当該被害漁業者の数の100分の10以上である区域のうち、都道府県知事があらかじめ農林水産大臣に協議し、その同意を得て指定する区域
《改正》平11法087
 既に経営資金の貸付けを受けている者でその償還期限内に再び被害農林漁業者に該当することとなつたものについての第4項第1号の規定の適用については、同号の規定により算出される貸付限度額にその既に貸付けを受けている経常資金の償還に充てるために必要な資金の額(その額が政令で定める額をこえるときは、当該政令で定める額)を加えた額をもつて貸付限度額とする。
 既に経営資金の貸付を受けている者がその償還期限内に再び被害農林漁業者に該当することとなつた場合におけるその経営資金については、その償還期限を政令で定めるところにより2年をこえない範囲内で延長する旨の貸付条件の変更があつたときも、第4項第2号の規定にかかわらず、これを経営資金とみなす。
 この法律において「事業資金」とは、農業協同組合連合会、森林組合連合会、漁業協同組合連合会(以下「連合会」と総称する。)又は金融機関が、被害組合に対し、天災により被害を受けたために必要となつた事業運営資金として2,500万円(連合会に貸し付けられる場合は5,000万円)の範囲内において、償還期限3年以内及び利率年6分5厘以内の条件で政令で定める期間内に貸し付けるものをいう。
(国庫補助)
第3条 政府は、都道府県に対し、予算の範囲内で、次の各号に掲げる経費の全部又は一部を補助する。
一 市町村が、組合又は金融機関との契約により、当該組合又は当該金融機関が貸し付けた経営資金につき利子補給を行うのに要する経費の一部を都道府県が補助する場合における当該補助に要する経費
二 都道府県が、組合又は金融機関との契約により、当該組合又は当該金融機関が貸し付けた経営資金にうさ利子補給を行う場合における当該利子補給に要する経費
三 市町村が、組合又は金融機関との契約により、当該組合又は当該金融機関が経営資金を貸し付けたことによつて受けた損失をこれに対し補償するのに要する経費の100分の80以内を都道府県が補助する場合における当該補助に要する経費
四 都道府県が、組合又は金融機関との契約により、当該組合又は当該金融機関が経営資金を貸し付けたことによつて受けた損失をこれに対し補償する場合における当該損失補償に要する経費
五 市町村が、連合会又は農林中央金庫その他の金融機関との契約により、当該連合会又は当該金融機関が経営資金を貸し付けようとする組合(政令で定めるものに限る。次号において同じ。)に対し当該資金に充てるための資金を貸し付けたことによつて受けた損失を、当該連合会又は当該金融機関に対し補償するのに要する経費の100分の80以内を都道府県が補助する場合における当該補助に要する経費
六 都道府県が、連合会又は農林中央金庫その他の金融機関との契約により、当該連合会又は当該金融機関が、経営資金を貸し付けようとする組合に対し当該資金に充てるための資金を貸し付けたことによつて受けた損失を、当該連合会又は当該金融機関に対し補償する場合における当該損失補償に要する経費
七 市町村が、連合会又は農林中央金庫その他の金融機関との契約により、当該連合会又は当該金融機関が貸し付けた事業資金につき利子補給を行うのに要する経費の一部を都道府県が補助する場合における当該補助に要する経費
八 都道府県が、連合会又は農林中央金庫その他の金融機関との契約により、当該連合会又は当該金融機関が貸し付けた事業資金につき利子補給を行う場合における当該利子補給に要する経費
九 市町村が、連合会又は農林中央金庫その他の金融機関との契約により、当該連合会又は当該金融機関が事業資金を貸し付けたことによつて受けた損失をこれに対し補償するのに要する経費の100分の80以内を都道府県が補助する場合における当該補助に要する経費
十 都道府県が、連合会又は農林中央金庫その他の金融機関との契約により、当該連合会又は当該金融機関が事業資金を貸し付けたことによつて受けた損失をこれに対し補償する場合における当該損失補償に要する経費
 前項第3号から第6号まで、第9号及び第10号の契約には、次の各号に掲げる事項を含まなければならない。
一 当該契約の当事者である組合、連合会又は農林中央金庫その他の金融機関(以下「融資機関」と総称する。)は、当該契約により損失補償を受けた後も、善良な管理者の注意をもつて当該融資に係る債権の回収に努めなければならないこと。
二 融資機関は、当該契約により損失補償を受けた後に当該融資に係る債権の回収によつて得た金額のうちから、債権行使のために必要とした費用を控除し、残額があるときは、これで当該融資について損失補償を受けない損失をうめ、なお残額があるときは、当該契約により都道府県又は市町村から受けた損失補償の金額に達するまでの金額を当該都道府県又は当該市町村に納付しなければならないこと。
 第1項第3号から第6号まで、第9号及び第10号の損失は、融資元本の償還期限到来後政令で定める期間を経過してなお元本又は利子(政令で定める遅延利子を含む。)の全部又は一部が回収されなかつた場合におけるその回収されなかつた金額とする。
第4条 前条第1項の規定により政府が都道府県に対し補助する場合における当該補助に係る同項各号に掲げる資金の総額は、それぞれの天災ごとに政令で定める額を限度とする。
 前条第1項の規定により政府が都道府県に対して交付する補助金は、同項第1号、第2号、第7号及び第8号の経費については当該利子補給額の100分の50に相当する額又は当該利了補給の対象となつた貸付金の総額につき年2分5厘の割合で計算した額のどちらか低い額の範囲内とし、同項第3号から第6号まで、第9号及び第10号の経費については、当該損失補償額の100分の50に相当する額又は当該損失補償の対象となつた貸付金の総額の100分の25に相当する額のどちらか低い額の範囲内とする。ただし、同項第1号及び第2号の経費につき、経営資金の貸付の利率が第2条第4項第3号の規定により年5分5厘以内に定められている資金に係るものにあつては当該利子補給額の100分の50に相当する額又は当該利子補給の対象となつた貸付金の総額につき年3分の割合で計算した額のどちらか低い額の範囲内とし、年3分以内に定められている資金に係るものにあつては当該利子補給額の100分の65に相当する額又は当該利子補給の対象となつた貸付金の総額につき年5分5厘の割合で計算した額のどちらか低い額の範囲内とする。
(政府への納付金)
第5条 第3条第1項の規定により補助金の交付を受けた都道府県は、融資機関から同条第2項第2号の契約事項による納付金を受けたときは、その一部を政府から補助を受けた割合に応じて政府に納付しなければならない。
 第3条第1項の規定により補助金の交付を受けた都道府県は、当該都道府県から補助金の交付を受けた市町村が融資機関から同条第2項第2号の契約事項によつて納付金を受けたときは、その一部を当該市町村が都道府県から補助を受けた割合に応じて当該市町村から納付させ、その納付金の全部又は一部を政府から補助を受けた割合に応じて政府に納付しなければならない。
(補助金の打切又は返還)
第6条 政府は、都道府県若しくはその補助を受けた市町村がこの法律若しくはこの法律に基く命令に違反したとき、又は都道府県若しくは市町村と第3条第1項第3号から第6号まで、第9号及び第10号の契約を結んだ融資機関が同条第2項各号の契約事項に違反したときは、当該都道府県に対し交付すべき補助金の全部若しくは一部を交付せず、又は既に交付した補助金の全部若しくは一部の返還を命ずることができる。
(報告及び検査)
第7条 農林水産大臣は、経営資金又は事業資金の貸付が適正に行われているかどうかを知るために必要があると認めるときは、当該資金を貸し付けた組合、連合会若しくは金融機関から報告を徴し、又はその職員をして組合、連合会若しくは金融機関の事務所に立ち入り、帳簿、書類その他必要な物件を検査させることができる。
 前項の規定により職員が立入検査をする場合には、その身分を示す証票を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
(都道府県が処理する事務等)
第8条 前条第1項の規定による農林水産大臣の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、都道府県知事が行うこととすることができる。
《改正》平11法087
《改正》平11法160
 前条第1項の規定による農林水産大臣の権限は、農林水産省令で定めるところにより、その一部を地方農政局長に委任することができる。
《追加》平11法160
附 則
 この法律は、公布の日から施行し、昭和30年4月1日以降発生した天災に関し適用する。ただし、昭和30年4月1日から同年5月31日までの間に発生した天災に関しては、昭和30年4月及び5月の凍霜害、水害等の被害農家に対する資金の融通に関する特別措置法(昭和30年法律第45号)の規定による資金の融通を受けない者について、この法律の規定を適用する。
 昭和34年7月及び8月の暴雨並びに同年8月上旬及び中旬並びに9月の暴風雨が第2条第1項の規定により政令で同項の天災として指定された場合における政令で定める都道府県の区域に係る当該天災についてのこの法律の規定の適用については、同条第4項第1号中「又は15万円(北海道にあつては20万円、漁具の購入資金として貸し付けられる場合は1千万円)」とあるのは「又は20万円(果樹の栽培をおもな業務とする被害農業者に対し貸し付けられる場合でその貸付資金に果樹の栽培に必要な資金として貸し付けられるものが含まれるとき及び貸付資金に家畜又は家きんの購入又は飼養に必要な資金として貸し付けられるものが含まれる場合は30万円、もつぱら家畜又は家きんの飼養を業とする被害農業者に家畜又は家きんの購入又は飼養に必要な資金として貸し付けられる場合及び真珠、うなぎその他政令で定める水産動植物の養殖に必要な資金として貸し付けられる場合は50万円、漁具の購入資金として貸し付けられる場合は1千万円)」と、同項第2号中「5年」とあるのは「5年(果樹の栽培をおもな業務とする被害農業者に対し貸し付けられる場合で、その貸付資金に果樹の栽培に必要な資金として貸し付けられるものが含まれるときは7年)」とする。
 昭和35年5月のチリ地震津波が第2条第1項の規定により政令で同項の天災として指定された場合における政令で定める都道府県の区域に係る当該天災についてのこの法律の規定の適用については、同条第4項第1号中「漁具の購入資金として貸し付けられる場合は1千万円」とあるのは「漁具の購入資金として貸し付けられる場合は1千万円、真珠又はかきの養殖に必要な資金として貸し付けられる場合は50万円、その他の漁業経営に必要な資金として貸し付けられる場合は20万円」とする。