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東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則

【目次(章)(条)】
  平成23・12・22・厚生労働省令152号  
労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)及び労働安全衛生法施行令(昭和47年政令第318号)の規定に基づき、並びに同法を実施するため、東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則を次のように定める。

第1章 総則

(事故由来放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る放射線障害防止の基本原則)
第1条 事業者は、除染等業務従事者その他の労働者が電離放射線を受けることをできるだけ少なくするように努めなければならない。
(定義)
第2条 この省令で「事業者」とは、除染等業務を行う事業の事業者をいう。
 この省令で「除染等業務従事者」とは、除染等業務に従事する労働者をいう。
 この省令で「電離放射線」とは、電離放射線障害防止規則(昭和47年労働省令第41号。以下「電離則」という。)第2条第1項の電離放射線をいう。
 この省令で「事故由来放射性物質」とは、平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により当該原子力発電所から放出された放射性物質(電離則第2条第2項の放射性物質に限る。)をいう。
 この省令で「土壌等の除染等の業務」とは、平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法(平成23年法律第110号)第25条第1項に規定する除染特別地域又は同法第32条第1項に規定する汚染状況重点調査地域(以下「除染特別地域等」という。)内における事故由来放射性物質により汚染された土壌、草木、工作物等について講ずる当該汚染に係る土壌、落葉及び落枝、水路等に堆積した汚泥等(以下「汚染土壌等」という。)の除去、当該汚染の拡散の防止その他の措置を講ずる業務をいう。
 この省令で「除去土壌」とは、前項の措置に伴い生じた土壌(当該土壌に含まれる事故由来放射性物質のうち厚生労働大臣が定める方法によって求めるセシウム134及びセシウム137の放射能濃度の値が1万ベクレル毎キログラムを超えるものに限る。)をいう。
 この省令で「廃棄物収集等業務」とは、除染特別地域等内における除去土壌又は事故由来放射性物質により汚染された廃棄物(当該廃棄物に含まれる事故由来放射性物質のうち厚生労働大臣が定める方法によって求めるセシウム134及びセシウム137の放射能濃度の値が1万ベクレル毎キログラムを超えるものに限る。以下「汚染廃棄物」という。)の収集、運搬又は保管に係る業務をいう。
 この省令で「除染等業務」とは、土壌等の除染等の業務又は廃棄物収集等業務をいう。

第2章 線量の限度及び測定

(除染等業務従事者の被ばく限度)
第3条 事業者は、除染等業務従事者の受ける実効線量が5年間につき100ミリシーベルトを超えず、かつ、1年間につき50ミリシーベルトを超えないようにしなければならない。
 事業者は、前項の規定にかかわらず、女性の除染等業務従事者(妊娠する可能性がないと診断されたもの及び次条に規定するものを除く。)の受ける実効線量については、3月間につき5ミリシーベルトを超えないようにしなければならない。
 
第4条 事業者は、妊娠と診断された女性の除染等業務従事者の受ける線量が、妊娠と診断されたときから出産までの間(以下「妊娠中」という。)につき次の各号に掲げる線量の区分に応じて、それぞれ当該各号に定める値を超えないようにしなければならない。
1.内部被ばくによる実効線量 1ミリシーベルト
2.腹部表面に受ける等価線量 2ミリシーベルト
(線量の測定)
第5条 事業者は、除染等業務従事者が除染特別地域等内における除染等業務に係る作業(以下「除染等作業」という。)により受ける外部被ばくによる線量を測定しなければならない。
 事業者は、前項の規定による線量の測定に加え、除染等業務従事者が除染特別地域等内(厚生労働大臣が定める方法によって求める平均空間線量率(以下単に「平均空間線量率」という。)が2.5マイクロシーベルト毎時を超える場所に限る。第8項及び第10条において同じ。)における除染等作業により受ける内部被ばくによる線量の測定又は内部被ばくに係る検査を次の各号に定めるところにより行わなければならない。
1.汚染土壌等又は除去土壌若しくは汚染廃棄物(これらに含まれる事故由来放射性物質のうち厚生労働大臣が定める方法によって求めるセシウム134及びセシウム137の放射能濃度の値が50万ベクレル毎キログラムを超えるものに限る。次号において「高濃度汚染土壌等」という。)を取り扱う作業であって、粉じん濃度が10ミリグラム毎立方メートルを超える場所において行われるものに従事する除染等業務従事者については、3月以内(1月間に受ける実効線量が1.7ミリシーベルトを超えるおそれのある女性(妊娠する可能性がないと診断されたものを除く。)及び妊娠中の女性にあっては1月以内)ごとに1回内部被ばくによる線量の測定を行うこと。
2.次のイ又はロに掲げる作業に従事する除染等業務従事者については、厚生労働大臣が定める方法により内部被ばくに係る検査を行うこと。
イ 高濃度汚染土壌等を取り扱う作業であって、粉じん濃度が10ミリグラム毎立方メートル以下の場所において行われるもの
ロ 高濃度汚染土壌等以外の汚染土壌等又は除去土壌若しくは汚染廃棄物を取り扱う作業であって、粉じん濃度が10ミリグラム毎立方メートルを超える場所において行われるもの
 事業者は、前項第2号の規定に基づき除染等業務従事者に行った検査の結果が内部被ばくについて厚生労働大臣が定める基準を超えた場合においては、当該除染等業務従事者について、同項第1号で定める方法により内部被ばくによる線量の測定を行わなければならない。
 第1項の規定による外部被ばくによる線量の測定は、1センチメートル線量当量について行うものとする。
 第1項の規定による外部被ばくによる線量の測定は、男性又は妊娠する可能性がないと診断された女性にあっては胸部に、その他の女性にあっては腹部に放射線測定器を装着させて行わなければならない。
 前2項の規定にかかわらず、事業者は、除染等業務従事者の除染特別地域等内(平均空間線量率が2.5マイクロシーベルト毎時以下の場所に限る。)における除染等作業により受ける第1項の規定による外部被ばくによる線量の測定を厚生労働大臣が定める方法により行うことができる。
 第2項の規定による内部被ばくによる線量の測定に当たっては、厚生労働大臣が定める方法によってその値を求めるものとする。
 除染等業務従事者は、除染特別地域等内における除染等作業を行う場所において、放射線測定器を装着しなければならない。
(線量の測定結果の確認、記録等)
第6条 事業者は、1日における外部被ばくによる線量が1センチメートル線量当量について1ミリシーベルトを超えるおそれのある除染等業務従事者については、前条第1項の規定による外部被ばくによる線量の測定の結果を毎日確認しなければならない。
 事業者は、前条第5項から第7項までの規定による測定又は計算の結果に基づき、次の各号に掲げる除染等業務従事者の線量を、遅滞なく、厚生労働大臣が定める方法により算定し、これを記録し、これを30年間保存しなければならない。ただし、当該記録を5年間保存した後において、厚生労働大臣が指定する機関に引き渡すときは、この限りでない。
1.男性又は妊娠する可能性がないと診断された女性の実効線量の3月ごと、1年ごと及び5年ごとの合計(5年間において、実効線量が1年間につき20ミリシーベルトを超えたことのない者にあっては、3月ごと及び1年ごとの合計)
2.女性(妊娠する可能性がないと診断されたものを除く。)の実効線量の1月ごと、3月ごと及び1年ごとの合計(1月間に受ける実効線量が1.7ミリシーベルトを超えるおそれのないものにあっては、3月ごと及び1年ごとの合計)
3.妊娠中の女性の内部被ばくによる実効線量及び腹部表面に受ける等価線量の1月ごと及び妊娠中の合計
 事業者は、前項の規定による記録に基づき、除染等業務従事者に同項各号に掲げる線量を、遅滞なく、知らせなければならない。

第3章 除染等業務の実施に関する措置

(事前調査)
第7条 事業者は、除染等業務を行おうとするときは、あらかじめ、除染等作業を行う場所について、次の各号に掲げる事項を調査し、その結果を記録しておかなければならない。
1.除染等作業の場所の状況
2.除染等作業の場所の平均空間線量率
3.除染等作業の対象となる汚染土壌等又は除去土壌若しくは汚染廃棄物に含まれる事故由来放射性物質のうち厚生労働大臣が定める方法によって求めるセシウム134及びセシウム137の放射能濃度の値
 事業者は、労働者を除染等作業に従事させる場合には、あらかじめ、前項の調査が終了した年月日並びに調査の方法及び結果の概要を当該労働者に明示しなければならない。
(作業計画)
第8条 事業者は、除染等業務を行おうとするときは、あらかじめ、除染等作業の作業計画を定め、かつ、当該作業計画により除染等作業を行わなければならない。
 前項の作業計画は、次の各号に掲げる事項が示されているものでなければならない。
1.除染等作業の場所及び除染等作業の方法
2.除染等業務従事者の被ばく線量の測定方法
3.除染等業務従事者の被ばくを低減するための措置
4.除染等作業に使用する機械、器具その他の設備(次条第2号及び第19条第1項において「機械等」という。)の種類及び能力
5.労働災害が発生した場合の応急の措置
 事業者は、第1項の作業計画を定めたときは、前項の規定により示される事項について関係労働者に周知しなければならない。
(作業の指揮者)
第9条 事業者は、除染等業務を行うときは、除染等作業を指揮するため必要な能力を有すると認められる者のうちから、当該除染等作業の指揮者を定め、その者に前条第1項の作業計画に基づき当該除染等作業の指揮を行わせるとともに、次の各号に掲げる事項を行わせなければならない。
1.除染等作業の手順及び除染等業務従事者の配置を決定すること。
2.除染等作業に使用する機械等の機能を点検し、不良品を取り除くこと。
3.放射線測定器及び保護具の使用状況を監視すること。
4.除染等作業を行う箇所には、関係者以外の者を立ち入らせないこと。
(作業の届出)
第10条 事業者(労働安全衛生法(以下「法」という。)第15条第1項に規定する元方事業者に限る。)は、除染特別地域等内において土壌等の除染等の業務を行おうとするときは、あらかじめ、様式第1号による届書を当該事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長(次条第2項及び第24条において「所轄労働基準監督署長」という。)に提出しなければならない。
(診察等)
第11条 事業者は、次の各号のいずれかに該当する除染等業務従事者に、速やかに、医師の診察又は処置を受けさせなければならない。
1.第3条第1項に規定する限度を超えて実効線量を受けた者
2.事故由来放射性物質を誤って吸入摂取し、又は経口摂取した者
3.洗身等により汚染を40ベクレル毎平方センチメートル以下にすることができない者
4.傷創部が汚染された者
 事業者は、前項各号のいずれかに該当する除染等業務従事者があるときは、速やかに、その旨を所轄労働基準監督署長に報告しなければならない。

第4章 汚染の防止

(粉じんの発散を抑制するための措置)
第12条 事業者は、除染等作業のうち第5条第2項各号に規定するものを除染等業務従事者に行わせるときは、当該除染等作業の対象となる汚染土壌等又は除去土壌若しくは汚染廃棄物を湿潤な状態にする等粉じんの発散を抑制するための措置を講じなければならない。
(廃棄物収集等業務を行う際の容器の使用等)
第13条 事業者は、廃棄物収集等業務を行うときは、汚染の拡大を防止するため、容器を用いなければならない。ただし、容器に入れることが著しく困難なものについて、除去土壌又は汚染廃棄物が飛散し、及び流出しないように必要な措置を講じたときは、この限りでない。
 事業者は、前項本文の容器については、次の各号に掲げる廃棄物収集等業務の区分に応じ、当該各号に定める構造を具備したものを用いなければならない。
1.除去土壌又は汚染廃棄物の収集又は保管に係る業務 除去土壌又は汚染廃棄物が飛散し、及び流出するおそれがないもの
2.除去土壌又は汚染廃棄物の運搬に係る業務 除去土壌又は汚染廃棄物が飛散し、及び流出するおそれがないものであって、容器の表面(容器をこん包するときは、そのこん包の表面)から1メートルの距離における1センチメートル線量当量率が、0.1ミリシーベルト毎時を超えないもの。ただし、容器を専用積載で運搬する場合であって、運搬車の前面、後面及び両側面(車両が開放型のものである場合にあっては、その外輪郭に接する垂直面)から1メートルの距離における1センチメートル線量当量率の最大値が0.1ミリシーベルト毎時を超えないように、放射線を遮蔽する等必要な措置を講ずるときは、この限りでない。
 事業者は、第1項本文の容器には、除去土壌又は汚染廃棄物を入れるものである旨を表示しなければならない。
 事業者は、除去土壌又は汚染廃棄物を保管するときは、第1項本文の容器を用い、又は同項ただし書の措置を講ずるほか、次の各号に掲げる措置を講じなければならない。
1.除去土壌又は汚染廃棄物を保管していることを標識により明示すること。
2.関係者以外の者が立ち入ることを禁止するため、囲い等を設けること。
(退出者の汚染検査)
第14条 事業者は、除染等業務が行われる作業場又はその近隣の場所に汚染検査場所を設け、除染等作業を行わせた除染等業務従事者が当該作業場から退出するときは、その身体及び衣服、履物、作業衣、保護具等身体に装着している物(以下この条において「装具」という。)の汚染の状態を検査しなければならない。
 事業者は、前項の検査により除染等業務従事者の身体又は装具が40ベクレル毎平方センチメートルを超えて汚染されていると認められるときは、同項の汚染検査場所において次の各号に掲げる措置を講じなければ、当該除染等業務従事者を同項の作業場から退出させてはならない。
1.身体が汚染されているときは、その汚染が40ベクレル毎平方センチメートル以下になるように洗身等をさせること。
2.装具が汚染されているときは、その装具を脱がせ、又は取り外させること。
 除染等業務従事者は、前項の規定による事業者の指示に従い、洗身等をし、又は装具を脱ぎ、若しくは取り外さなければならない。
(持出し物品の汚染検査)
第15条 事業者は、除染等業務が行われる作業場から持ち出す物品については、持出しの際に、前条第1項の汚染検査場所において、その汚染の状態を検査しなければならない。ただし、第13条第1項本文の容器を用い、又は同項ただし書の措置を講じて、他の除染等業務が行われる作業場まで運搬するときは、この限りでない。
 事業者及び労働者は、前項の検査により、当該物品が40ベクレル毎平方センチメートルを超えて汚染されていると認められるときは、その物品を持ち出してはならない。ただし、第13条第1項本文の容器を用い、又は同項ただし書の措置を講じて、汚染を除去するための施設、貯蔵施設若しくは廃棄のための施設又は他の除染等業務が行われる作業場まで運搬するときは、この限りでない。
(保護具)
第16条 事業者は、除染等作業のうち第5条第2項各号に規定するものを除染等業務従事者に行わせるときは、当該除染等作業の内容に応じて厚生労働大臣が定める区分に従って、防じんマスク等の有効な呼吸用保護具、汚染を防止するために有効な保護衣類、手袋又は履物を備え、これらを当該除染等作業に従事する除染等業務従事者に使用させなければならない。
 除染等業務従事者は、前項の作業に従事する間、同項の保護具を使用しなければならない。
(保護具の汚染除去)
第17条 事業者は、前条の規定により使用させる保護具が40ベクレル毎平方センチメートルを超えて汚染されていると認められるときは、あらかじめ、洗浄等により40ベクレル毎平方センチメートル以下になるまで汚染を除去しなければ、除染等業務従事者に使用させてはならない。
(喫煙等の禁止)
第18条 事業者は、除染等業務を行うときは、事故由来放射性物質を吸入摂取し、又は経口摂取するおそれのある作業場で労働者が喫煙し、又は飲食することを禁止し、かつ、その旨を、あらかじめ、労働者に明示しなければならない。
 労働者は、前項の作業場で喫煙し、又は飲食してはならない。

第5章 特別の教育

(除染等業務に係る特別の教育)
第19条 事業者は、除染等業務に労働者を就かせるときは、当該労働者に対し、次の各号に掲げる科目について、特別の教育を行わなければならない。
1.電離放射線の生体に与える影響及び被ばく線量の管理の方法に関する知識
2.除染等作業の方法に関する知識
3.除染等作業に使用する機械等の構造及び取扱いの方法に関する知識
4.関係法令
5.除染等作業の方法及び使用する機械等の取扱い
 労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)第37条及び第38条並びに前項に定めるほか、同項の特別の教育の実施について必要な事項は、厚生労働大臣が定める。

第6章 健康診断

(健康診断)
第20条 事業者は、除染等業務に常時従事する除染等業務従事者に対し、雇入れ又は当該業務に配置替えの際及びその後6月以内ごとに1回、定期に、次の各号に掲げる項目について医師による健康診断を行わなければならない。
1.被ばく歴の有無(被ばく歴を有する者については、作業の場所、内容及び期間、放射線障害の有無、自覚症状の有無その他放射線による被ばくに関する事項)の調査及びその評価
2.白血球数及び白血球百分率の検査
3.赤血球数の検査及び血色素量又はヘマトクリット値の検査
4.白内障に関する眼の検査
5.皮膚の検査
 前項の規定にかかわらず、同項の健康診断(定期のものに限る。以下この項において同じ。)を行おうとする日の属する年の前年1年間に受けた実効線量が5ミリシーベルトを超えず、かつ、当該健康診断を行おうとする日の属する1年間に受ける実効線量が5ミリシーベルトを超えるおそれのない者に対する当該健康診断については、同項第2号から第5号までに掲げる項目は、医師が必要と認めないときには、行うことを要しない。
(健康診断の結果の記録)
第21条 事業者は、前条第1項の健康診断(法第66条第5項ただし書の場合において当該除染等業務従事者が受けた健康診断を含む。以下「除染等電離放射線健康診断」という。)の結果に基づき、除染等電離放射線健康診断個人票(様式第2号)を作成し、これを30年間保存しなければならない。ただし、当該記録を5年間保存した後において、厚生労働大臣が指定する機関に引き渡すときは、この限りでない。
(健康診断の結果についての医師からの意見聴取)
第22条 除染等電離放射線健康診断の結果に基づく法第66条の4の規定による医師からの意見聴取は、次の各号に定めるところにより行わなければならない。
1.除染等電離放射線健康診断が行われた日(法第66条第5項ただし書の場合にあっては、当該除染等業務従事者が健康診断の結果を証明する書面を事業者に提出した日)から3月以内に行うこと。
2.聴取した医師の意見を除染等電離放射線健康診断個人票に記載すること。
(健康診断の結果の通知)
第23条 事業者は、除染等電離放射線健康診断を受けた除染等業務従事者に対し、遅滞なく、当該除染等電離放射線健康診断の結果を通知しなければならない。
(健康診断結果報告)
第24条 事業者は、除染等電離放射線健康診断(定期のものに限る。)を行ったときは、遅滞なく、除染等電離放射線健康診断結果報告書(様式第3号)を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
(健康診断等に基づく措置)
第25条 事業者は、除染等電離放射線健康診断の結果、放射線による障害が生じており、若しくはその疑いがあり、又は放射線による障害が生ずるおそれがあると認められる者については、その障害、疑い又はおそれがなくなるまで、就業する場所又は業務の転換、被ばく時間の短縮、作業方法の変更等健康の保持に必要な措置を講じなければならない。

第7章 雑則

(放射線測定器の備付け)
第26条 事業者は、この省令で規定する義務を遂行するために必要な放射線測定器を備えなければならない。ただし、必要の都度容易に放射線測定器を利用できるように措置を講じたときは、この限りでない。
(記録等の引渡し等)
第27条 第6条第2項の記録を作成し、保存する事業者は、事業を廃止しようとするときは、当該記録を厚生労働大臣が指定する機関に引き渡すものとする。
 第6条第2項の記録を作成し、保存する事業者は、除染等業務従事者が離職するとき又は事業を廃止しようとするときは、当該除染等業務従事者に対し、当該記録の写しを交付しなければならない。
 
第28条 除染等電離放射線健康診断個人票を作成し、保存する事業者は、事業を廃止しようとするときは、当該除染等電離放射線健康診断個人票を厚生労働大臣が指定する機関に引き渡すものとする。
 除染等電離放射線健康診断個人票を作成し、保存する事業者は、除染等業務従事者が離職するとき又は事業を廃止しようとするときは、当該除染等業務従事者に対し、当該除染等電離放射線健康診断個人票の写しを交付しなければならない。
(調整)
第29条 除染等業務従事者のうち電離則第4条第1項の放射線業務従事者又は同項の放射線業務従事者であった者が放射線業務従事者として電離則第2条第3項の放射線業務に従事する際に受ける又は受けた線量については、除染特別地域等内における除染等作業により受ける線量とみなす。

附 則

(施行期日)
第1条 この省令は、平成24年1月1日から施行する。
(労働安全衛生規則の一部改正)
第2条 労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)の一部を次のように改正する。
第36条第28号の2中
「昭和47年労働省令第41号」の下に「。以下「電離則」という。」を加え、
同条に次の1号を加える。
38.東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則(平成23年厚生労働省令第152号。以下「除染則」という。)第2条第8項の除染等業務

第100条中
「電離放射線障害防止規則(昭和47年労働省令第41号。以下「電離則」という。)」を「電離則」に、
「及び石綿則様式第3号」を「、石綿則様式第3号及び除染則様式第3号」に改める。
(電離放射線障害防止規則の一部改正)
第3条 電離放射線障害防止規則(昭和47年労働省令第41号)の一部を次のように改正する。
第2条第3項中
「掲げる業務」の下に「(第59条の2に規定する放射線業務以外のものにあっては、東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則(平成23年厚生労働省令第152号。第61条の3において「除染則」という。)第2条第5項に規定する土壌等の除染等の業務及び同条第7項に規定する廃棄物収集等業務を除く。)」を加える。

第61条の2の次に次の1条を加える。
(調整)
第61条の3 放射線業務従事者のうち除染則第2条第2項の除染等業務従事者又は同項の除染等業務従事者であった者が除染等業務従事者として除染則第5条第1項に規定する除染等作業により受ける又は受けた線量については、放射線業務に従事する際に受ける線量とみなす。
(電離放射線障害防止規則の一部改正に伴う経過措置)
第4条 前条の規定の施行の際現に電離放射線障害防止規則第3条第1項に規定する管理区域において行われる前条の規定による改正前の電離放射線障害防止規則第2条第3項の放射線業務については、前条の規定による改正後の電離放射線障害防止規則第2条第3項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(労働安全衛生法及びこれに基づく命令に係る登録及び指定に関する省令の一部改正)
第5条 労働安全衛生法及びこれに基づく命令に係る登録及び指定に関する省令(昭和47年労働省令第44号)の一部を次のように改正する。
目次中
「第10章 指定記録保存機関(第96条−第109条)」を
「第10章 指定記録保存機関(第96条−第109条)
 第11章 指定除染等業務記録保存機関(第110条−第123条)」に改める。

第96条第1項中
「記録(以下」の下に「この章において」を加える。

第10章の次に次の1章を加える。
第11章 指定除染等業務記録保存機関
(指定)
第110条 東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則(平成23年厚生労働省令第152号。以下「除染則」という。)第6条第2項、第21条、第27条第1項及び第28条第1項の指定(以下この章において単に「指定」という。)については、除染則第6条第2項の記録(以下この章において単に「記録」という。)及び除染則第21条の除染等電離放射線健康診断個人票(以下単に「除染等電離放射線健康診断個人票」という。)の保存に関する業務(以下この章において「記録保存業務」という。)を行おうとする者の申請により行う。
 指定を受けようとする者は、次の事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
1.名称及び住所
2.記録保存業務を行おうとする事務所の名称及び所在地
3.記録保存業務を開始しようとする年月日
 前項の申請書には、次に掲げる書類を添えなければならない。
1.定款及び登記事項証明書
2.申請の日を含む事業年度の前事業年度における財産目録及び貸借対照表
3.申請の日を含む事業年度及び翌事業年度における事業計画書及び収支予算書
4.役員の氏名及び略歴を記載した書面
5.次条第1項各号の要件に適合していることを証するに足りる書類
(指定基準)
第111条 厚生労働大臣は、他に指定を受けた者がなく、かつ、前条の申請が次の各号に適合していると認めるときでなければ、指定をしてはならない。
1.職員、設備、記録保存業務の実施の方法その他の事項が、記録保存業務の適正かつ確実な実施に適合したものであること。
2.経理的及び技術的な基礎が、記録保存業務の適正かつ確実な実施に足るものであること。
 厚生労働大臣は、前条の規定による申請が次の各号のいずれかに該当するときは、指定をしてはならない。
1.申請者が、一般社団法人又は一般財団法人以外の者であること。
2.申請者が行う記録保存業務以外の業務により申請者が記録保存業務を公正に実施することができないおそれがあること。
3.申請者が法又は法に基づく命令の規定に違反して、刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して2年を経過しない者であること。
4.申請者が第118条の規定により指定を取り消され、その取消しの日から起算して2年を経過しない者であること。
5.申請者の役員のうちに、第3号に該当する者があること。
(実施義務)
第112条 指定を受けた者(以下この章において「指定除染等業務記録保存機関」という。)は、事業者が、除染則第6条第2項、第21条、第27条第1項又は第28条第1項の規定により記録又は除染等電離放射線健康診断個人票(次項及び第119条において「記録等」という。)を引き渡そうとするときは、正当な理由がある場合を除き、遅滞なく、これに応じなければならない。
 指定除染等業務記録保存機関は、前項の規定により事業者から引き渡された記録等について、当該事業者又は当該記録等に係る者から照会があつたときは、正当な理由がある場合を除き、当該照会に対して速やかに回答しなければならない。
(変更の届出)
第113条 指定除染等業務記録保存機関は、その名称若しくは住所又は記録保存業務を行う事務所の名称若しくは所在地を変更しようとするときは、次の事項を記載した届出書を厚生労働大臣に届け出なければならない。
1.変更後の指定除染等業務記録保存機関の名称若しくは住所又は記録保存業務を行う事務所の名称若しくは所在地
2.変更しようとする年月日
3.変更の理由
(業務規程)
第114条 指定除染等業務記録保存機関は、記録保存業務の開始前に、次の事項を記載した記録保存業務の実施に関する規程(次項において「記録保存業務規程」という。)を定め、厚生労働大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
1.記録保存業務の実施方法に関する事項
2.記録保存業務に関する帳簿及び書類の保存に関する事項
3.前2号に掲げるもののほか、記録保存業務に関し必要な事項
 指定除染等業務記録保存機関は、前項後段の規定により変更の届出をしようとするときは、次の事項を記載した申請書に変更後の記録保存業務規程を添えて、厚生労働大臣に提出しなければならない。
1.変更しようとする事項
2.変更しようとする年月日
3.変更の理由
(事業報告書等の提出)
第115条 指定除染等業務記録保存機関は、毎事業年度経過後3月以内に、その事業年度の事業報告書及び収支決算書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。
(勧告)
第116条 厚生労働大臣は、記録保存業務の適正かつ確実な実施のため必要があると認めるときは、指定除染等業務記録保存機関に対し、記録保存業務に関し必要な措置を採るべきことを勧告することができる。
(業務の休廃止)
第117条 指定除染等業務記録保存機関は、記録保存業務の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとするときは、その休止又は廃止の日の6月前までに、次の事項を記載した申請書を厚生労働大臣に届け出なければならない。
1.休止し、又は廃止しようとする記録保存業務の範囲
2.記録保存業務の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとする年月日
3.記録保存業務の全部又は一部を休止しようとする場合にあつては、その期間
4.記録保存業務の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとする理由
(指定の取消し等)
第118条 厚生労働大臣は、指定除染等業務記録保存機関が第111条第2項第3号又は第5号に該当するに至つたときは、その指定を取り消さなければならない。
 厚生労働大臣は、指定除染等業務記録保存機関が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて記録保存業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
1.第112条、第114条、第115条又は前条の規定に違反したとき。
2.第116条の規定による勧告があつたにもかかわらず、当該勧告に係る措置を講じていないと認められるとき。
3.第121条第1項の条件に違反したとき。
(帳簿)
第119条 指定除染等業務記録保存機関は、除染則第6条第2項、第21条、第27条第1項又は第28条第1項の規定により事業者から記録等が引き渡されたときは、次の事項を記載した帳簿を備え、記録保存業務の廃止(指定の取消しを含む。)に至るまで保存しなければならない。
1.当該記録等を指定除染等業務記録保存機関に引き渡した者の氏名又は名称、住所及び連絡先
2.当該記録等が引き渡された年月日
3.当該記録等を保存する場所
(報告の徴収)
第120条 厚生労働大臣は、記録保存業務の適正かつ確実な実施のため必要があると認めるときは、指定除染等業務記録保存機関に対し、必要な事項を報告させることができる。
(指定の条件)
第121条 指定には、条件を付し、及びこれを変更することができる。
 前項の条件は、当該指定に係る事項の確実な実施を図るため必要な最少限度のものに限り、かつ、当該指定を受ける者に不当な義務を課することとなるものであつてはならない。
(厚生労働大臣による記録保存業務の実施)
第122条 厚生労働大臣は、指定を受ける者がいない場合、指定除染等業務記録保存機関が第117条の規定により記録保存業務の全部若しくは一部を休止し、若しくは廃止した場合、第118条の規定により指定を取り消し、若しくは指定除染等業務記録保存機関に対し記録保存業務の全部若しくは一部の停止を命じた場合又は指定除染等業務記録保存機関が天災その他の事由により記録保存業務の全部若しくは一部を実施することが困難となつた場合において、必要があると認めるときは、当該記録保存業務の全部又は一部を自ら行うものとする。
 指定除染等業務記録保存機関は、前項に規定する場合には、次の事項を行わなければならない。
1.厚生労働大臣に当該記録保存業務並びに当該記録保存業務に関する帳簿及び書類を引き継ぐこと。
2.その他厚生労働大臣が必要と認める事項
(公示)
第123条 厚生労働大臣は、次の表の上欄に掲げる場合には、同表の下欄に掲げる事項を官報で告示しなければならない。
指定をしたとき。
一 指定除染等業務記録保存機関の名称及び事務所の所在地
二 指定した年月日
第117条の規定による届出があつたとき。
一 記録保存業務の全部又は一部を休止し、又は廃止する指定除染等業務記録保存機関の名称及び事務所の所在地
二 休止し、又は廃止する記録保存業務の範囲
三 休止し、又は廃止する年月日
四 記録保存業務の全部又は一部を休止しようとする場合にあつては、その期間
第118条第1項の規定による取消しをしたとき。
一 指定除染等業務記録保存機関の名称及び事務所の所在地
二 指定を取り消した年月日
第118条第2項の規定により指定を取り消し、又は記録保存業務の全部若しくは一部の停止を命じたとき。
一 指定除染等業務記録保存機関の名称及び事務所の所在地
二 指定を取り消し、又は記録保存業務の全部若しくは一部の停止を命じた年月日
三 記録保存業務の全部又は一部の停止を命じた場合にあつては、停止を命じた記録保存業務の範囲及びその期間
第122条第1項の規定により厚生労働大臣が記録保存業務の全部又は一部を自ら行うものとするとき。
一 記録保存業務の全部又は一部を行うものとした年月日
二 行うものとする記録保存業務の範囲及びその期間
第122条第1項の規定により厚生労働大臣が自ら行つていた記録保存業務の全部又は一部を行わないものとするとき。
一 記録保存業務の全部又は一部を行わないものとした年月日
二 行わないものとした記録保存業務の範囲
(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律施行規則の一部改正)
第6条 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律施行規則(昭和61年労働省令第20号)の一部を次のように改正する。
第40条第6項中
「又は石綿障害予防規則(平成17年厚生労働省令第21号)様式第2号」を「、石綿障害予防規則(平成17年厚生労働省令第21号)様式第2号又は東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則(平成23年厚生労働省令第152号)様式第2号」に改め、
同条第7項中
「に限る。)又は」を「に限る。)、」に改め、
「を除く。)」の下に「又は東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則様式第2号によるものである場合(同令第21条ただし書の規定の例により同条の機関に引き渡す場合を除く。)」を加え、
同条第8項中
「又は石綿障害予防規則様式第2号」を「、石綿障害予防規則様式第2号又は東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則様式第2号」に改める。

第43条第3項中
「及び石綿障害予防規則の規定」を「、石綿障害予防規則及び東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則の規定」に、
「及び石綿障害予防規則第40条第1項」を「、石綿障害予防規則第40条第1項及び東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則第20条第1項」に改める。
(厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令の一部改正)
第7条 厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令(平成17年厚生労働省令第44号)の一部を次のように改正する。
別表第1の表一に次のように加える。
東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則(平成23年厚生労働省令第152号)第6条第2項の規定による記録の保存
第7条の規定による記録の保存
第21条の規定による除染等電離放射線健康診断個人票の保存

別表第2に次のように加える。
東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則第6条第2項の規定による記録
第7条の規定による記録
第21条の規定による除染等電離放射線健康診断個人票の作成
様式(略)