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国土交通省・環境省関係東日本大震災復興特別区域法施行規則

  平成23・12・22・国土交通省・環境省令  4号  


東日本大震災復興特別区域法(平成23年法律第122号)第49条第5項並びに第72条第3項から第5項まで及び第11項の規定に基づき、国土交通省・環境省関係東日本大震災復興特別区域法施行規則を次のように定める。
(協議会が組織されている場合における復興整備事業に係る許認可等の特例に係る手続)
第1条 東日本大震災復興特別区域法(以下「法」という。)第49条第5項の規定により協議をし、及び同意を得ようとする被災関連市町村等(法第46条第3項に規定する被災関連市町村等をいう。)は、協議書に復興整備計画(法第46条第1項に規定する復興整備計画をいう。)に記載しようとする法第49条第5項各号に掲げる事項を記載した書類その他国土交通大臣及び環境大臣が定める書類を添えて、これらを復興整備協議会(法第47条第1項に規定する復興整備協議会をいう。)及び当該各号に定める者に提出するものとする。
(特定環境影響評価の実施)
第2条 特定復興整備事業(法第72条第1項に規定する特定復興整備事業をいう。以下同じ。)に係る法第46条第3項に規定する被災関連市町村等(以下単に「被災関連市町村等」という。)は、法第72条第3項の規定により特定環境影響評価(同項に規定する特定環境影響評価をいう。以下同じ。)を行うときは、次に掲げるところにより行うものとする。
1.特定環境影響評価の項目並びに当該項目に係る調査、予測及び評価の手法は、次条から第9条までに定めるところにより選定すること。
2.調査、予測及び評価は、選定された特定環境影響評価の項目(以下「選定項目」という。)ごとに行うこと。
3.特定復興整備事業に係る環境の保全のための措置(以下「環境保全措置」という。)の検討については、第10条から第13条までに定めるところにより行うこと。
(事業特性及び地域特性の把握)
第3条 被災関連市町村等は、特定環境影響評価の項目並びに調査、予測及び評価の手法を選定するに当たっては、当該選定を行うに必要と認める範囲内で、当該選定に影響を及ぼす特定復興整備事業の内容(以下「事業特性」という。)並びに特定復興整備事業が実施されるべき区域(以下「特定復興整備事業実施区域」という。)及びその周囲の自然的社会的状況(以下「地域特性」という。)に関する情報を把握しなければならない。
 被災関連市町村等は、事業特性に関する情報の把握に当たっては、当該特定復興整備事業の内容の具体化の過程における環境の保全の配慮に係る検討の経緯及びその内容を把握するよう留意するものとする。
 被災関連市町村等は、地域特性に関する情報の把握に当たっては、次に掲げる事項に留意するものとする。
1.入手可能な最新の文献その他の資料により把握すること。この場合において、当該資料の出典を明らかにできるよう整理すること。
2.必要に応じ、関係する地方公共団体又は専門家その他の環境影響(法第72条第3項に規定する環境影響をいう。以下同じ。)に関する知見を有する者(以下「専門家等」という。)からその知見を聴取し、又は現地の状況を確認するよう努めること。
3.当該情報に係る過去の状況の推移及び将来の状況を把握すること。
(特定環境影響評価の項目の選定)
第4条 被災関連市町村等は、特定環境影響評価の項目を選定するに当たっては、特定復興整備事業に伴う環境影響を及ぼすおそれがある要因(以下「影響要因」という。)についてその影響を受けるおそれがある環境の構成要素(以下「環境要素」という。)を法令、条例又は行政手続法(平成5年法律第88号)第36条に規定する行政指導(地方公共団体が同条の規定の例により行うものを含む。)その他の措置(以下「法令等」という。)による規制又は目標の有無及び環境に及ぼすおそれがある影響の重大性を考慮して適切に区分した環境要素に係る項目(以下「詳細項目」という。)の中から選定するものとする。ただし、次の各号のいずれかに該当すると認められる場合は、この限りでない。
1.詳細項目に関する環境影響がないこと又は環境影響の程度が極めて小さいことが明らかである場合
2.特定復興整備事業実施区域又はその周囲に、詳細項目に関する環境影響を受ける地域その他の対象が相当期間存在しないことが明らかである場合
 被災関連市町村等は、前項本文の規定による選定に当たっては、特定復興整備事業に伴う影響要因が当該影響要因により影響を受けるおそれがある環境要素に及ぼす影響の重大性について客観的かつ科学的に検討しなければならない。この場合において、被災関連市町村等は、事業特性に応じて、次に掲げる影響要因を、物質の排出、土地の形状の変更、工作物の設置その他の環境影響の態様を踏まえて適切に区分し、当該区分された影響要因ごとに検討するものとする。
1.特定復興整備事業に係る工事の実施(特定復興整備事業の一部として行う特定復興整備事業実施区域にある工作物の撤去又は廃棄を含む。)
2.特定復興整備事業に係る工事が完了した後の土地又は工作物の存在及び当該土地又は工作物において行われることが予定される事業活動その他の人の活動であって特定復興整備事業の目的に含まれるもの
3.特定復興整備事業の目的として設置される工作物の撤去又は廃棄が予定されている場合にあっては、当該撤去又は廃棄
 前項の規定による検討は、次に掲げる環境要素を、法令等による規制又は目標の有無及び環境に及ぼすおそれがある影響の重大性を考慮して適切に区分し、当該区分された環境要素ごとに行うものとする。
1.環境の自然的構成要素の良好な状態の保持を旨として調査、予測及び評価されるべき環境要素(第4号に掲げるものを除く。)
イ 大気に係る環境
(1)大気質
(2)騒音
(3)振動
(4)悪臭
(5)(1)から(4)までに掲げるもののほか、大気に係る環境に係る環境要素
ロ 水に係る環境
(1)水質(地下水の水質を除く。)
(2)水底の底質
(3)地下水の水質及び水位
(4)(1)から(3)までに掲げるもののほか、水に係る環境に係る環境要素
ハ 土壌に係る環境その他の環境(イ及びロに掲げるものを除く。)
(1)地形及び地質
(2)地盤
(3)土壌
(4)その他の環境要素
2.生物の多様性の確保及び自然環境の体系的保全を旨として調査、予測及び評価されるべき環境要素(第4号に掲げるものを除く。)
イ 動物
ロ 植物
ハ 生態系
3.人と自然との豊かな触れ合いの確保を旨として調査、予測及び評価されるべき環境要素(次号に掲げるものを除く。)
イ 景観
ロ 人と自然との触れ合いの活動の場
4.環境への負荷の量の程度により予測及び評価されるべき環境要素
イ 廃棄物等(廃棄物及び副産物をいう。次条第6号において同じ。)
ロ 温室効果ガス等(排出又は使用が地球環境の保全上の支障の原因となるおそれがある物をいう。次条第6号において同じ。)
 被災関連市町村等は、第1項本文の規定による選定に当たっては、前条の規定により把握した事業特性及び地域特性に関する情報を踏まえ、専門家等の助言を受けて選定するものとする。
 被災関連市町村等は、前項の規定により受けた専門家等の助言の内容及び当該専門家等の専門分野を明らかにできるよう整理しなければならない。
 被災関連市町村等は、特定環境影響評価の手法を選定し、又は特定環境影響評価を行う過程において項目の選定に係る新たな事情が生じた場合にあっては、必要に応じ選定項目の見直しを行わなければならない。この場合においては、前2項の規定を準用する。
 被災関連市町村等は、第1項本文の規定による選定を行ったときは、選定の結果を一覧できるよう整理するとともに、選定項目として選定した理由を明らかにできるよう整理しなければならない。
(調査、予測及び評価の手法)
第5条 特定環境影響評価の調査、予測及び評価の手法は、被災関連市町村等が、次に掲げる事項を踏まえ、選定項目ごとに次条から第9条までに定めるところにより選定するものとする。
1.前条第3項第1号に掲げる環境要素に係る選定項目については、汚染物質の濃度その他の指標により測られる環境要素の汚染又は環境要素の状況の変化(当該環境要素に係る物質の量的な変化を含む。)の程度及び広がりに関し、これらが人の健康、生活環境又は自然環境に及ぼす環境影響を把握できること。
2.前条第3項第2号イ及びロに掲げる環境要素に係る選定項目については、陸生及び水生の動植物に関し、生息種又は生育種及び植生の調査を通じて抽出される学術上又は希少性の観点から重要な種の分布状況、生息状況又は生育状況及び学術上又は希少性の観点から重要な群落の分布状況並びに動物の集団繁殖地その他の注目すべき生息地の分布状況について調査し、これらに対する環境影響の程度を把握できること。
3.前条第3項第2号ハに掲げる環境要素に係る選定項目については、前号の調査結果その他の調査結果により概括的に把握される生態系の特性に応じて、人為的な改変をほとんど受けていない生態系、改変により回復することが困難であるぜい弱な生態系、減少若しくは劣化しつつある生態系、地域において重要な機能を有する生態系又は地域を特徴づける重要な生態系の場を調査し、これらに対する環境影響その他の生態系への環境影響の程度を適切に把握できること。
4.前条第3項第3号イに掲げる環境要素に係る選定項目については、景観に関し、眺望の状況及び景観資源の分布状況を調査し、これらに対する環境影響の程度を把握できること。
5.前条第3項第3号ロに掲げる環境要素に係る選定項目については、人と自然との触れ合いの活動に関し、野外レクリエーションを通じた人と自然との触れ合いの活動及び日常的な人と自然との触れ合いの活動が一般的に行われる施設又は場及びその利用の状況を調査し、これらに対する環境影響の程度を把握できること。
6.前条第3項第4号に掲げる環境要素に係る選定項目については、廃棄物等に関してはその発生量、最終処分量その他の環境への負荷の量の程度を、温室効果ガス等に関してはその発生量その他の環境への負荷の量の程度を把握できること。
(調査の手法)
第6条 被災関連市町村等は、特定環境影響評価の調査の手法を選定するに当たっては、次の各号に掲げる調査の手法に関する事項について、それぞれ当該各号に定めるものを、選定項目について適切に予測及び評価を行うために必要な範囲内で、当該選定項目の特性、事業特性及び地域特性を勘案し、並びに地域特性が時間の経過に伴って変化するものであることを踏まえ、当該選定項目に係る予測及び評価において必要とされる水準が確保されるよう選定しなければならない。
1.調査すべき情報 選定項目に係る環境要素の状況に関する情報又は気象、土壌その他の自然的状況若しくは人口、産業、土地利用その他の社会的状況に関する情報
2.調査の基本的な手法 国又は関係する地方公共団体が有する文献その他の資料の入手、専門家等からの科学的知見の聴取及び現地の状況の確認並びに必要に応じて行う現地調査その他の方法により調査すべき情報を収集し、その結果を整理し、及び解析する手法
3.調査の対象とする地域(以下「調査地域」という。) 特定復興整備事業の実施により選定項目に関する環境要素に係る環境影響を受けるおそれがある地域又は土地の形状が変更される区域及びその周辺の区域その他の調査に適切な範囲であると認められる地域
4.調査に当たり一定の地点に関する情報を重点的に収集することとする場合における当該地点 調査すべき情報の内容及び特に環境影響を受けるおそれがある対象の状況を踏まえ、地域を代表する地点その他の調査に適切かつ効果的であると認められる地点
 被災関連市町村等は、前項の規定により調査の手法を選定するに当たっては、次の各号のいずれかに該当すると認められる場合は、必要に応じ簡略化された調査の手法を選定することができる。
1.当該詳細項目に関する環境影響の程度が小さいことが明らかであること。
2.特定復興整備事業実施区域又はその周囲に、当該詳細項目に関する環境影響を受ける地域その他の対象が相当期間存在しないことが想定されること。
3.類似の事例により当該詳細項目に関する環境影響の程度が明らかであること。
4.当該詳細項目に係る予測及び評価において必要とされる情報が、簡易な方法で収集できることが明らかであること。
 被災関連市町村等は、第1項の規定により調査の手法を選定するに当たっては、特定復興整備事業実施区域又はその周囲に、次の各号に掲げる地域その他の対象が存在し、かつ、事業特性が当該各号に規定する詳細項目に関する環境要素に係る相当程度の環境影響を及ぼすおそれがあるものであると認められる場合は、必要に応じ詳細な調査の手法を選定するものとする。
1.当該詳細項目に関する環境要素に係る環境影響を受けやすい地域その他の対象
2.当該詳細項目に関する環境要素に係る環境の保全を目的として法令等により指定された地域その他の対象
3.当該詳細項目に関する環境要素に係る環境が既に著しく悪化し、又は著しく悪化するおそれがある地域
 第1項第2号に規定する調査の基本的な手法のうち、情報の収集、整理又は解析について法令等により定められた手法がある環境要素に係る選定項目に係るものについては、当該法令等により定められた手法を踏まえ、適切な調査の手法を選定するものとする。
 被災関連市町村等は、第1項の規定により調査の手法を選定するに当たっては、調査の実施に伴う環境への影響を回避し、又は低減するため、できる限り環境への影響が小さい手法を選定するよう留意しなければならない。
 被災関連市町村等は、第1項の規定により調査の手法を選定するに当たっては、調査により得られる情報が記載されていた文献名、当該情報を得るために行われた調査の前提条件、調査地域の設定の根拠、調査の日時その他の当該情報の出自及びその妥当性を明らかにできるようにしなければならない。この場合において、希少な動植物の生息又は生育に関する情報については、必要に応じ、公開に当たって種及び場所を特定できないようにすることその他の希少な動植物の保護のために必要な配慮を行うものとする。
(予測の手法)
第7条 被災関連市町村等は、特定環境影響評価の予測の手法を選定するに当たっては、次の各号に掲げる予測の手法に関する事項について、それぞれ当該各号に定めるものを、当該選定項目の特性、事業特性及び地域特性を勘案し、当該選定項目に係る評価において必要とされる水準が確保されるよう選定しなければならない。
1.予測の基本的な手法 環境の状況の変化又は環境への負荷の量を、理論に基づく計算、模型による実験、事例の引用又は解析その他の手法により、定量的に把握する手法
2.予測の対象とする地域(第5項において「予測地域」という。) 調査地域のうちから適切に選定された地域
3.予測に当たり一定の地点に関する環境の状況の変化を重点的に把握することとする場合における当該地点 選定項目の特性に応じて保全すべき対象の状況を踏まえ、地域を代表する地点、特に環境影響を受けるおそれがある地点、保全すべき対象への環境影響を的確に把握できる地点その他の予測に適切かつ効果的な地点
4.予測の対象とする時期、期間又は時間帯 供用開始後定常状態になる時期及び環境影響が最大になる時期(最大になる時期を設定することができる場合に限る。)、工事の実施による環境影響が最大になる時期その他の予測に適切かつ効果的な時期、期間又は時間帯
 前条第2項(第4号を除く。)及び第3項の規定は、前項の規定により予測の手法を選定する場合について準用する。
 第1項第1号に規定する予測の基本的な手法については、定量的な把握が困難な場合にあっては、定性的に把握する手法を選定するものとする。
 第1項第4号に規定する予測の対象とする時期については、工事が完了した後の土地若しくは工作物の供用開始後定常状態に至るまでに長期間を要する場合、予測の前提条件が予測の対象となる期間内で大きく変化する場合又は特定復興整備事業に係る工事が完了する前の土地若しくは工作物について供用されることが予定されている場合にあっては、必要に応じ同号に規定する時期での予測に加え中間的な時期での予測を行うものとする。
 被災関連市町村等は、第1項の規定により予測の手法を選定するに当たっては、予測の基本的な手法の特徴及びその適用範囲、予測地域の設定の根拠、予測の前提となる条件、予測で用いた原単位及び係数その他の予測に関する事項について、選定項目の特性、事業特性及び地域特性に照らし、それぞれその内容及び妥当性を予測の結果との関係と併せて明らかにできるようにしなければならない。
 被災関連市町村等は、第1項の規定により予測の手法を選定するに当たっては、特定復興整備事業以外の事業活動その他の地域の環境を変化させる要因によりもたらされる当該地域の将来の環境の状況(将来の環境の状況の推定が困難な場合及び現在の環境の状況を勘案することがより適切な場合にあっては、現在の環境の状況)を明らかにできるよう整理し、これを勘案して予測が行われるようにしなければならない。この場合において、将来の環境の状況は、関係する地方公共団体が有する情報を収集して推定するとともに、将来の環境の状況の推定に当たって、国又は関係する地方公共団体が実施する環境の保全に関する施策の効果を見込むときは、当該施策の内容を明らかにできるよう整理するものとする。
 被災関連市町村等は、第1項の規定により予測の手法を選定するに当たっては、特定復興整備事業において新規の手法を用いる場合その他の環境影響の予測に関する知見が十分に蓄積されていない場合において、予測の不確実性の程度及び不確実性に係る環境影響の程度を勘案して必要と認めるときは、当該不確実性の内容を明らかにできるようにしなければならない。この場合において、予測の不確実性の程度については、必要に応じ予測の前提条件を変化させて得られるそれぞれの予測の結果のばらつきの程度により把握するものとする。
(評価の手法)
第8条 被災関連市町村等は、特定環境影響評価の評価の手法を選定するに当たっては、次に掲げる事項に留意しなければならない。
1.調査及び予測の結果並びに第10条第1項の規定による検討を行った場合においてはその結果を踏まえ、特定復興整備事業の実施により当該選定項目に係る環境要素に及ぶおそれがある影響が、特定復興整備事業の実施主体により実行可能な範囲内でできる限り回避され、又は低減されており、必要に応じその他の方法により環境の保全についての配慮が適正になされているかどうかを評価する手法であること。
2.前号に掲げる手法は、評価の根拠及び評価に関する検討の経緯を明らかにできるようにするものであること。
3.国又は関係する地方公共団体が実施する環境の保全に関する施策によって、選定項目に係る環境要素に関して基準又は目標が示されている場合には、当該基準又は目標と調査及び予測の結果との間に整合が図られているかどうかを評価する手法であること。
4.前号に掲げる手法は、次に掲げるものであること。
イ 当該基準又は目標に照らすこととする考え方を明らかにできるようにするもの。
ロ 工事の実施に当たって長期間にわたり影響を受けるおそれのある環境要素であって、当該環境要素に係る環境基本法(平成5年法律第91号)第16条第1項の規定により定められた環境上の条件についての基準(以下「環境基準」という。)が定められているものについては、当該環境基準と調査及び予測の結果との間に整合が図られているかどうかを検討するもの。
5.特定復興整備事業の実施主体以外の者が行う環境保全措置の効果を見込む場合には、当該措置の内容を明らかにできるようにすること。
(手法選定に当たっての留意事項)
第9条 被災関連市町村等は、特定環境影響評価の調査、予測及び評価の手法(以下この条において「手法」という。)を選定するに当たっては、第3条の規定により把握した事業特性及び地域特性に関する情報を踏まえ、専門家等の助言を受けて選定するものとする。
 被災関連市町村等は、前項の規定により受けた専門家等の助言の内容及び当該専門家等の専門分野を明らかにできるよう整理しなければならない。
 被災関連市町村等は、特定環境影響評価を行う過程において手法の選定に係る新たな事情が生じたときは、必要に応じ手法の見直しを行わなければならない。この場合においては、前2項の規定を準用する。
 被災関連市町村等は、手法の選定を行ったときは、選定された手法及び選定の理由を明らかにできるよう整理しなければならない。
(環境保全措置の検討)
第10条 被災関連市町村等は、環境影響がないと判断される場合及び環境影響の程度が極めて小さいと判断される場合以外の場合にあっては、特定復興整備事業の実施主体により実行可能な範囲内で選定項目に係る環境影響をできる限り回避し、又は低減すること、必要に応じ損なわれる環境の有する価値を代償すること及び当該環境影響に係る環境要素に関して国又は関係する地方公共団体が実施する環境の保全に関する施策によって示されている基準又は目標の達成に努めることを目的として環境保全措置を検討しなければならない。
 被災関連市町村等は、前項の規定による検討に当たっては、環境影響を回避し、又は低減させる措置を検討し、その結果を踏まえ、必要に応じ、損なわれる環境の有する価値を代償するための措置(以下「代償措置」という。)を検討しなければならない。
(検討結果の検証)
第11条 被災関連市町村等は、前条第1項の規定による検討を行ったときは、環境保全措置についての複数の案の比較検討、実行可能なより良い技術が取り入れられているかどうかの検討その他の適切な検討を通じて、特定復興整備事業の実施主体により実行可能な範囲内で特定復興整備事業に係る環境影響ができる限り回避され、又は低減されているかどうかを検証しなければならない。
(検討結果の整理)
第12条 被災関連市町村等は、第10条第1項の規定による検討を行ったときは、次に掲げる事項を明らかにできるよう整理しなければならない。
1.環境保全措置の実施主体、方法その他の環境保全措置の実施の内容
2.環境保全措置の効果及び当該環境保全措置を講じた後の環境の状況の変化並びに必要に応じ当該環境保全措置の効果の不確実性の程度
3.環境保全措置の実施に伴い生ずるおそれがある環境への影響
4.代償措置にあっては、環境影響を回避し、又は低減させることが困難である理由
5.代償措置にあっては、損なわれる環境及び環境保全措置により創出される環境に関し、それぞれの位置並びに損なわれ又は創出される当該環境に係る環境要素の種類及び内容
6.代償措置にあっては、当該代償措置の効果の根拠及び実施が可能であると判断した根拠
 被災関連市町村等は、第10条第1項の規定による検討を段階的に行ったときは、それぞれの検討の段階における環境保全措置について、具体的な内容を明らかにできるよう整理しなければならない。
(事後調査)
第13条 被災関連市町村等は、次の各号のいずれかに該当すると認められる場合において、環境影響の程度が著しいものとなるおそれがあるときは、特定復興整備事業に係る工事の実施中及び土地又は工作物の供用開始後において環境の状況を把握するための調査(以下この条において「事後調査」という。)を行わなければならない。
1.予測の不確実性の程度が大きい選定項目について環境保全措置を講ずる場合
2.効果に係る知見が不十分な環境保全措置を講ずる場合
3.工事の実施中及び土地又は工作物の供用開始後において環境保全措置の内容をより詳細なものにする必要があると認められる場合
4.代償措置について、効果の不確実性の程度及び知見の充実の程度を勘案して事後調査が必要であると認められる場合
5.季節による変動を把握する現地調査又は年間を通じた現地調査を実施していない場合
 被災関連市町村等は、事後調査の項目及び手法の選定に当たっては、次に掲げる事項に留意しなければならない。
1.事後調査の必要性、事業特性及び地域特性に応じ適切な項目を選定すること。
2.事後調査を行う項目の特性、事業特性及び地域特性に応じ適切な手法を選定するとともに、事後調査の結果と特定環境影響評価の結果との比較検討が可能となるようにすること。
3.事後調査の実施に伴う環境への影響を回避し、又は低減するため、できる限り環境への影響が小さい手法を選定すること。
 被災関連市町村等は、事後調査の項目及び手法の選定に当たっては、次に掲げる事項を明らかにすることとする。
1.事後調査を行うこととした理由
2.事後調査の項目及び手法
3.事後調査の結果により環境影響の程度が著しいことが明らかとなった場合又は環境影響の程度が著しいものとなるおそれがあると判明した場合の対応の方針
4.事後調査の結果の公表の方法
5.関係する地方公共団体その他の被災関連市町村等以外の者(以下この号において「関係地方公共団体等」という。)が把握する環境の状況に関する情報を活用しようとする場合における当該関係地方公共団体等との協力又は当該関係地方公共団体等への要請の方法及び内容
6.被災関連市町村等以外の者が事後調査の実施主体となる場合にあっては、当該実施主体の氏名(法人にあっては、その名称)並びに当該実施主体との協力又は当該実施主体への要請の方法及び内容
7.前各号に掲げるもののほか、事後調査の実施に関し必要な事項
 被災関連市町村等は、事後調査を実施したときは、前項第4号に規定する方法により公表するとともに、環境影響の程度が著しいものとなることが明らかとなった場合又は環境影響の程度が著しいものとなるおそれがあると判明した場合には、前項第3号の規定による方針に基づき、適切に対応しなければならない。
(特定評価書の作成)
第14条 法第72条第4項の国土交通省令・環境省令で定める事項は、次に掲げるものとする。
1.被災関連市町村等の名称
2.被災関連市町村等以外の者が特定復興整備事業の実施主体となる場合にあっては、当該実施主体の氏名及び住所(法人にあってはその名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
3.特定復興整備事業の目的及び内容
4.特定復興整備事業実施区域及びその周囲の概況
5.特定環境影響評価の項目並びに調査、予測及び評価の手法
6.特定環境影響評価の調査の結果の概要並びに予測及び評価の結果を選定項目ごとにとりまとめたもの(特定環境影響評価を行ったにもかかわらず環境影響の内容及び程度が明らかとならなかった項目に係るものを含む。)
7.環境保全措置(当該措置を講ずることとするに至った検討の状況を含む。)
8.前号に掲げる措置が将来判明すべき環境の状況に応じて講ずるものである場合には、当該環境の状況の把握のための措置
9.特定復興整備事業に係る環境影響の総合的な評価
10.特定環境影響評価の全部又は一部を他の者に委託して行った場合には、その者の氏名及び住所(法人にあってはその名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
 被災関連市町村等は、特定評価書(法第72条第4項に規定する特定評価書をいう。以下同じ。)に前項第4号に掲げる事項を記載するに当たっては、入手可能な最新の文献その他の資料により把握した結果(当該資料の出典を含む。)を記載しなければならない。
 被災関連市町村等は、特定評価書に第1項第3号に掲げる事項のうち特定復興整備事業実施区域の位置及び前項の規定により把握した結果を記載するに当たっては、その概要を適切な縮尺の平面図上に明らかにしなければならない。
 被災関連市町村等は、特定評価書に第1項第5号に掲げる事項を記載するに当たっては、当該特定環境影響評価の項目並びに調査、予測及び評価の手法を選定した理由並びにこれらの選定に当たって専門家等から受けた助言の内容及び当該専門家等の専門分野を明らかにしなければならない。
 被災関連市町村等は、特定評価書に第1項第6号に掲げる事項を記載するに当たっては、第6条第6項並びに第7条第5項及び第7項において明らかにできるようにしなければならないとされた事項、同条第6項において明らかにできるよう整理するものとされた事項並びに第8条第2号、第4号イ及び第5号において明らかにできるようにすることに留意しなければならないとされた事項の概要を併せて記載しなければならない。
 被災関連市町村等は、特定評価書に第1項第7号に掲げる事項を記載するに当たっては、第10条の規定による検討の状況、第11条の規定による検証の結果及び第12条において明らかにできるよう整理しなければならないとされた事項を記載しなければならない。
 被災関連市町村等は、特定評価書に第1項第8号に掲げる事項を記載するに当たっては、第13条第3項の規定により明らかにされた事項を記載しなければならない。
 被災関連市町村等は、特定評価書に第1項第9号に掲げる事項を記載するに当たっては、同項第6号から第8号までに掲げる事項の概要を一覧できるようとりまとめて記載しなければならない。
(環境影響を受ける範囲と認められる地域)
第15条 特定復興整備事業に係る法第72条第5項に規定する環境影響を受ける範囲であると認められる地域は、特定復興整備事業実施区域及び既に入手している情報によって一以上の環境要素に係る環境影響を受けるおそれがあると認められる地域とする。
(特定評価書の補正)
第16条 特定復興整備事業に係る法第72条第11項に規定する特定評価書についての補正は、次に掲げるところにより行うものとする。
1.法第72条第6項の意見を追記すること。
2.法第72条第10項の意見が述べられたときは、その意見の概要を追記すること。
3.前2号の意見についての被災関連市町村等の見解を追記すること。
4.第14条第1項第1号、第2号又は第10号に掲げる事項を修正するときは、特定評価書について所要の補正をすること。
5.前号に掲げる事項以外の事項を修正するときは、第2条から第13条までの規定により、特定評価書に記載した事項の修正に係る部分について特定環境影響評価を行い、特定評価書について所要の補正をすること。
 被災関連市町村等は、前項の補正をするに当たっては、補正前の特定評価書に記載した事項との相違を明らかにしなければならない。
附 則

この省令は、法の施行の日(平成23年12月26日)から施行する。

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