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津波浸水想定を設定する際に想定した津波に対して安全な構造方法等を定める件

  平成23・12・27・国土交通省告示1318号  


津波防災地域づくりに関する法律施行規則(平成23年国土交通省令第99号)第31条第1号及び第2号の規定に基づき、津波浸水想定を設定する際に想定した津波に対して安全な構造方法等を次のように定める。
津波防災地域づくりに関する法律施行規則(平成23年国土交通省令第99号)第31条第1号及び第2号の規定に基づき、津波浸水想定を設定する際に想定した津波の作用に対して安全な構造方法並びに地震に対する安全上地震に対する安全性に係る建築基準法(昭和25年法律第201号)並びにこれに基づく命令及び条例の規定に準ずる基準を次のように定める。

第一 津波防災地域づくりに関する法律施行規則(以下「施行規則」という。)第31条第1号に規定する津波浸水想定(津波防災地域づくりに関する法律(平成23年法律第123号)第8条第1項に規定する津波浸水想定をいう。以下同じ。)を設定する際に想定した津波(以下単に「津波」という。)の作用に対して安全な構造方法は、次の第1号及び第2号に該当するものとしなければならない。ただし、特別な調査又は研究の結果に基づき津波の作用に対して安全であることが確かめられた場合にあっては、これによらないことができる。
一 次のイからニまでに定めるところにより建築物その他の工作物(以下「建築物等」という。)の構造耐力上主要な部分(基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋かい、方づえ、火打材その他これらに類するものをいう。)、床版、屋根版又は横架材(はり、けたその他これらに類するものをいう。)で、建築物等の自重若しくは積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧若しくは水圧又は地震その他の震動若しくは衝撃を支えるものをいう。以下同じ。)が津波の作用に対して安全であることが確かめられた構造方法
イ 津波の作用時に、建築物等の構造耐力上主要な部分に生ずる力を次の表に掲げる式によって計算し、当該構造耐力上主要な部分に生ずる力が、それぞれ建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第3章第8節第4款の規定による材料強度によって計算した当該構造耐力上主要な部分の耐力を超えないことを確かめること。ただし、これと同等以上に安全性を確かめることができるときは、この限りでない。
荷重及び外力について想定する状態一般の場合建築基準法施行令第86条第2項ただし書の規定により特定行政庁(建築基準法第2条第35号に規定する特定行政庁をいう。)が指定する多雪区域における場合備考
津波の作用時G+P+TG+P+0.35S+T建築物等の転倒、滑動等を検討する場合においては、津波による浮力の影響その他の事情を勘案することとする。
G+P+T
 この表において、G、P、S及びTは、それぞれ次の力(軸方向力、曲げモーメント、せん断力等をいう。)を表すものとする。
G 建築基準法施行令第84条に規定する固定荷重によって生ずる力
P 建築基準法施行令第85条に規定する積載荷重によって生ずる力
S 建築基準法施行令第86条に規定する積雪荷重によって生ずる力
T ロに規定する津波による波圧によって生ずる力

ロ 津波による波圧は、津波浸水想定に定める水深に次の式に掲げる水深係数を乗じた高さ以下の部分に作用し、次の式により計算するものとしなければならない。
qz=pg(ah−z)
 この式において、qzpghz及びaは、それぞれ次の数値を表すものとする。
qz 津波による波圧(単位 1平方メートルにつきキロニュートン)
p 水の単位体積質量(単位 1立方メートルにつきトン)
g 重力加速度(単位 メートル毎秒毎秒)
h 津波浸水想定に定める水深(単位 メートル)
z 建築物等の各部分の高さ(単位 メートル)
a 水深係数(3とする。ただし、他の施設等により津波による波圧の軽減が見込まれる場合にあっては、海岸及び河川から500メートル以上離れているものについては1.5と、これ以外のものについては2とする。)
ハ ピロティその他の高い開放性を有する構造(津波が通り抜けることにより建築物等の部分に津波が作用しない構造のものに限る。)の部分(以下この号において「開放部分」という。)を有する建築物等については、当該開放部分に津波による波圧は作用しないものとすることができる。
ニ 開口部(常時開放されたもの又は津波による波圧により破壊され、当該破壊により建築物等の構造耐力上主要な部分に構造耐力上支障のある変形、破壊その他の損傷を生じないものに限り、開放部分を除く。以下この号において同じ。)を有する建築物等について、建築物等の各部分の高さにおける津波による波圧が作用する建築物等の部分の幅(以下この号において「津波作用幅」という。)にロの式により計算した津波による波圧を乗じた数値の総和(以下この号において「津波による波力」という。)を用いてイの表の津波による波圧によって生ずる力を計算する場合における当該津波による波力を計算するに当たっては、次の(1)又は(2)に定めるところによることができる。この場合において、これらにより計算した当該津波による波力を用いてイの表の津波による波圧によって生ずる力を計算するに当たっては、建築物等の実況を考慮することとする。
(1)津波作用幅から開口部の幅の総和を除いて計算すること。ただし、津波作用幅から開口部の幅の総和を除いて計算した津波による波力を、津波作用幅により計算した津波による波力で除して得た数値が0.7を下回るときは、当該数値が0.7となるように津波作用幅から除く開口部の幅の総和に当該数値に応じた割合を乗じて計算することとする。
(2)津波による波圧が作用する建築物等の部分の面積(以下この号において「津波作用面積」という。)から開口部の面積の総和を除いた面積を津波作用面積で除して得た数値を乗じて計算すること。ただし、当該数値が0.7を下回るときは、当該数値を0.7として計算することとする。
二 次のイからハまでに該当する構造方法
イ 前号に定めるところによるほか、津波の作用時に、津波による浮力の影響その他の事情を勘案し、建築物等が転倒し、又は滑動しないことが確かめられた構造方法を用いるものとすること。ただし、地盤の改良その他の安全上必要な措置を講じた場合において、建築物等が転倒し、又は滑動しないことが確かめられたときは、この限りでない。
ロ 津波により洗掘のおそれがある場合にあっては、基礎ぐいを使用するものとすること。ただし、地盤の改良その他の安全上必要な措置を講じた場合において、建築物等が転倒し、滑動し、又は著しく沈下しないことが確かめられたときは、この限りでない。
ハ 漂流物の衝突により想定される衝撃が作用した場合においても建築物等が容易に倒壊、崩壊等するおそれのないことが確かめられた構造方法を用いるものとすること。

第二 施行規則第31条第2号に規定する地震に対する安全上地震に対する安全性に係る建築基準法並びにこれに基づく命令及び条例の規定に準ずる基準は、建築物の耐震改修の促進に関する法律(平成7年法律第123号)第4条第2項第3号に掲げる建築物の耐震診断及び耐震改修の実施について技術上の指針となるべき事項に定めるところにより耐震診断を行った結果、地震に対して安全な構造であることが確かめられることとする。
附 則

この告示は、公布の日から施行する。

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