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東日本大震災により生じた災害廃棄物の広域処理に関する基準等

  平成24・4・17・環境省告示 76号  
東日本大震災により生じた災害廃棄物の処理に関する特別措置法(平成23年法律第99号)第6条第1項の規定を実施するため、東日本大震災により生じた災害廃棄物の広域処理に関する基準等を次のように定め、公布の日から適用する。
第1 一般原則
 東日本大震災により生じた災害廃棄物の処理に関する特別措置法(平成23年法律第99号)第6条第1項の規定に基づく広域的な協力に係る災害廃棄物の処理(以下「広域処理」という。)を進めるためには、災害廃棄物を受け入れる地域の住民等の安心の観点からの理解を得ることが重要となっていることから、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)の規定を遵守することはもとより、より入念的な処理の方法や安全性の確認等の措置を講ずるよう努めること。

第2 受入基準等
一 可燃性の災害廃棄物の焼却、溶融、熱分解又は焼成(以下「焼却等」という。)を行う場合は、焼却等により生じるばいじん及び焼却灰その他の燃え殻(以下「焼却灰等」という。)の放射能濃度(セシウム134についての放射能濃度及びセシウム137についての放射能濃度の合計をいう。以下同じ。)が十分な安全率をもって8000ベクレル毎キログラムを下回ることとすること。このため、受け入れる災害廃棄物の平均的な放射能濃度は、災害廃棄物のみを焼却する場合であっても、焼却灰等の放射能濃度が8000ベクレル毎キログラムを確実に下回るように十分な安全率をもった240ベクレル毎キログラム(流動床式の焼却設備を用いる場合にあっては480ベクレル毎キログラム)以下であることを目安とすること。
二 災害廃棄物の再生利用を行う場合は、再生利用した製品の平均的な放射能濃度が市場に流通する前の段階で100ベクレル毎キログラム以下となるようにすること。
三 焼却等を行わずに災害廃棄物の埋立処分を行う場合は、受け入れる災害廃棄物の平均的な放射能濃度が、8000ベクレル毎キログラムを下回ることとすること。なお、広域処理の対象となる災害廃棄物の実際の放射能濃度は、不検出から数100ベクレル毎キログラム程度までの範囲であり、この基準を十分に満足するものである。

第3 処理の方法
一 可燃性の災害廃棄物の焼却等を行う場合は、ろ過式集じん方式の集じん機等当該処分に伴い生じた排ガス中の放射性物質を除去する高度の機能を有する排ガス処理設備を備えている施設を用いて行うこと。また、焼却灰等は、一般廃棄物の最終処分場において埋立処分を行うこと。水面埋立地のうち、陸域化した部分において埋立処分を行う場合は、陸上の最終処分場と同様の方法によることとし、水面部分への投入によって埋立処分を行う場合は、次の各号に掲げる要件に適合していることを確認すること。
(一)埋立処分を行おうとする水面埋立地において、埋立処分が終了するまでの間に埋め立てる災害廃棄物から溶出すると考えられる放射性物質の総量と、災害廃棄物の埋立処分を終了するときの水面埋立地の残余水面部の内水の総量との比率から算出される水面埋立地の残余水面部の内水の放射能濃度が、平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法施行規則(平成23年環境省令第33号)第33条第2号ニに規定する最終処分場周辺の公共の水域における放射性物質の濃度限度以下であること。
(二)水面埋立地の残余水面部の内水の放射能濃度について測定を行い、継続的に監視すること。
二 災害廃棄物の再生利用を行う場合は、製品として広く市場に流通しても問題が生じないよう、第二の二によること。
三 焼却等を行わずに不燃性の災害廃棄物の埋立処分を行う場合は、必要に応じ分別、破砕等の処理をして、一般廃棄物の最終処分場において埋立処分を行うこと。

第4 安全性の確認方法
一 搬出側における安全性の確認方法
(一)一次仮置場(災害廃棄物の発生地周辺に設置された災害廃棄物の一時的な保管場所をいう。)において、災害廃棄物の種類ごとに放射能濃度を測定し、第二に掲げる基準に適合していることを確認すること。
(二)二次仮置場(広域処理に係る災害廃棄物の搬出が行われる災害廃棄物の一時的な保管場所をいう。)から災害廃棄物を搬出する際に、当該災害廃棄物の周辺の放射線量を測定し、バックグラウンドの放射線量よりも有意に高くないことを確認すること。
二 受入側における安全性の確認方法
(一)可燃性の災害廃棄物の焼却等を行う場合は、焼却灰等の放射能濃度を1月に1回程度測定するとともに、焼却等に伴い生じた排ガスの排出口において当該排ガス中の放射能濃度を1月に1回程度測定すること。また、焼却等を行う施設及び焼却灰等を埋め立てる最終処分場の敷地の境界において、放射線の量を7日に1回程度測定すること。水面埋立処分を行う場合は、残余水面部の内水の放射能濃度を1月に1回程度測定すること。
(二)災害廃棄物の再生利用を行う場合は、再生利用前の分別、破砕等の中間処理によって均質化された災害廃棄物の放射能濃度を1月に1回程度測定するとともに、再生利用した製品の放射能濃度を1月に1回程度測定すること。燃焼を伴う再生利用の場合は、焼却灰等の放射能濃度を1月に1回程度測定するとともに、燃焼に伴い生じた排ガスの排出口において当該排ガス中の放射能濃度を1月に1回程度測定すること。
(三)焼却等を行わずに災害廃棄物の埋立処分を行う場合は、埋立前の災害廃棄物の放射能濃度を1月に1回程度測定すること。また、最終処分場の敷地の境界において、放射線の量を7日に1回程度測定すること。
(四)(一)、(二)及び(三)に係る測定結果を記録し、一定期間保存すること。