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福島県田村市、南相馬市、伊達郡川俣町、双葉郡楢葉町、同郡富岡町、同郡川内村、同郡大熊町、同郡浪江町、同郡葛尾村及び相馬郡飯舘村の対策地域内廃棄物処理計画を公告する件

  平成24・6・27・環境省告示100号  
平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法(平成23年法律第110号)第13条第1項の規定に基づき福島県田村市、南相馬市、伊達郡川俣町、双葉郡楢葉町、同郡富岡町、同郡川内村、同郡大熊町、同郡浪江町、同郡葛尾村及び相馬郡飯舘村の対策地域内廃棄物処理計画を定めたので、同条第4項の規定により、次のとおり公告する。
1.はじめに
 「平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法」(平成23年法律第110号。以下「特措法」という。)については、平成23年8月30日に公布され、同日にその一部が施行された。その後、特措法第7条第1項の規定に基づく基本方針(以下「基本方針」という。)が同年11月11日に閣議決定された。また、特措法第11条第1項に基づき、同年12月28日、汚染廃棄物対策地域及び除染特別地域を指定する件(平成23年環境省告示第106号)により「汚染廃棄物対策地域」(以下「対策地域」という。)が指定された。これらに加え、特措法に基づく政省令等の整備等の施行準備を経て、特措法は、平成24年1月1日に全面施行されたところである。
 本計画は、基本方針に示された考え方等を踏まえ、特措法第13条第1項に規定する対策地域内廃棄物のうち、現に相当量の処理が必要となっている災害廃棄物及び除染特別地域における土壌等の除染等の措置の実施に伴い生じる廃棄物(以下「除染廃棄物」という。)について、その適正な処理の実施に関し必要な事項等を定めるものである。

2.対策地域内廃棄物の量及び処理量の見込み
(1)災害廃棄物
 対策地域内における災害廃棄物の総量は、合計で474,000トンと推定されている。
 これらの災害廃棄物のほとんどが津波により生じたものであるため、沿岸部の市町(南相馬市、浪江町、双葉町、大熊町、富岡町及び楢葉町)に集中している。別紙1に、これらの自治体における災害廃棄物の推定発生量及び放射能濃度を示す。これらの災害廃棄物は、現在、対策地域内に点在する小規模の集積場に集められている状況にある。沿岸部の6市町における災害廃棄物の集積状況について、別紙2に示す。
 一方、内陸部の飯舘村、葛尾村、川俣町、田村市、川内村については、津波の被害を受けていないため、一部に要解体建物の発生があるものの、災害廃棄物の発生は非常に限定的である。今後、内陸市町村における要解体建物等の量及び性状の把握に努める。
 なお、災害廃棄物の処理施設ごとの処理量については、既存の処理施設の状況や今後の仮設処理施設の設置の検討状況等を踏まえて見込むこととする。
(2)除染廃棄物
 除染廃棄物については、今後、土壌等の除染等の措置等の具体的な実施内容が明確にされた段階で、当該内容等を精査し、その発生量の予測等を行うこととする。

3.対策地域内廃棄物処理計画の目標
(1)災害廃棄物
 沿岸部の市町においては、空間線量率が特に高い地域(年間50ミリシーベルト以上を目安とする。)を除き、それぞれの市町の区域内での仮置場の確保を前提として、平成24年度内を目途に災害廃棄物を仮置場へ搬入する。内陸部の市町村については、要解体建物等の状況を把握した上で、当該自治体と調整しつつ、処理を行う。
 これらについては、平成26年3月末までの処理を目指すものとするが、この目標については、除染廃棄物の処理の状況を踏まえ、適宜見直すこととする。
 空間線量率が特に高い地域に分布している災害廃棄物については、廃棄物自体の放射能濃度も高い。廃棄物処理に従事する作業者の安全確保等の点にかんがみ、これらの地域における今後の除染事業の検証を踏まえて処理目標を検討する。
(2)除染廃棄物
 除染廃棄物については、今後、特別地域内除染実施計画に基づく除染の内容等が具体化された段階で、廃棄物の種類及び発生量等の予測を行う。当該予測の結果や、対策地域内廃棄物の処理体制の整備状況等を踏まえ、処理目標を検討することとする。

4.対策地域内廃棄物処理計画の目標を達成するために必要な措置に関する基本的事項
(1)災害廃棄物
1) 仮置場の設置
ア 災害廃棄物の発生場所の近傍に、災害廃棄物を選別し、中間処理するための仮置場を設けることとする。必要とされる仮置場のおよその面積については、別紙1に示すとおりである。
イ 仮置場の設置については、地域住民の方々の御理解を得ることが必要である。このため、地元自治体と緊密に連携しつつ、その設置場所を検討する。
ウ 沿岸部の自治体においては、津波による被害が見られるため、仮置場の設置の前に、土地の整備を行う。
2) 仮置場への廃棄物の収集・運搬
ア 仮置場の設置が完了した地域から、当該仮置場への災害廃棄物の収集・運搬を開始する。
イ 収集・運搬に際しては、可能な限り分別を行った上で、当該仮置場へと搬入する。
ウ 危険物、PCB廃棄物及び石綿含有廃棄物等については、他の廃棄物と区別し、適切に収集・運搬する。
3) 仮置場における廃棄物の選別
ア 当該仮置場に搬入した災害廃棄物については、以降の焼却、破砕等の中間処理を円滑に行うため、仮置場において、重機等による粗選別を実施し、可燃物や金属くず、コンクリートくず等に分別する。
イ 危険物、PCB廃棄物及び石綿含有廃棄物等については、他の廃棄物と区別し、適切に保管する。
4) 中間処理(焼却、破砕等及び再生)
ア 災害廃棄物の量が膨大であること等にかんがみ、安全性を確保しつつ、可能な限りにおいて、焼却等の中間処理等により減容化を図ることとする。
イ 災害廃棄物は膨大であるため、早期の処理の完了には既存の処理施設(公共、民間)を最大限活用すると共に、仮設処理施設の設置が不可欠であり、各自治体の協力を得ながらこれらを進めていく。
ウ 仮設処理施設の設置に当たっては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第8条第3項の規定に準じ、周辺地域の生活環境に及ぼす影響についての調査を実施する。
エ 仮設処理施設において、飛散流出防止の措置、モニタリングの実施、周辺住民の健康の保護及び生活環境の保全への配慮に関し、必要な措置をとることとする。
オ コンクリートくず等については復興のために利用可能な資材とするなど、可能な限り災害廃棄物の再生を図ることとする。
カ 中間処理に際しては、対策地域内廃棄物の迅速かつ効率的な処理を行う観点から、除染廃棄物の処理との連携に十分留意する。
5) 中間処理後の処分
 中間処理後の焼却灰等の処分については、「東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質による環境汚染の対処において必要な中間貯蔵施設等の基本的考え方について(平成23年10月29日環境省)」に基づき、実施することとする。
(2)除染廃棄物
 除染廃棄物については、3.(2)に基づき設定した目標を踏まえ、それを達成するために必要な措置を検討することとする。

5.その他対策地域内廃棄物処理の適正な処理に関し必要な事項
(1)対策地域内廃棄物の処理に際しては、「東日本大震災により生じた放射性物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則」、「除染等業務に従事する労働者の放射線障害防止のためのガイドライン」、「電離放射線障害防止規則」等を遵守し、廃棄物処理業務に従事する労働者の放射線障害防止を図ることとする。
(2)対策地域内廃棄物の処理に際しては、可能な限り地元雇用を考慮することを基本とする。

別紙1
表 対策地域内(沿岸自治体)における災害廃棄物の状況
市町村名災害廃棄物推定量(t)*1放射性セシウム濃度
(Bq/kg)*2
仮置場想定面積(m2)
合計推定量可燃物量可燃物中セシウム濃度
不燃物量不燃物中セシウム濃度
南相馬市183,00074,0002,800111,000
109,000200
浪江町178,00046,0001,300103,000
132,000200
双葉町12,0005,0009,70011,000
7,000900
大熊町29,00017,00058,70018,000
12,00011,600
富岡町47,00017,00011,50027,000
30,0001,100
楢葉町25,00010,0003,50021,000
15,0001,000
合計474,000169,000291,000
305,000
*1:1000t未満は四捨五入。土砂量除く。
*2:セシウム134とセシウム137との合計値。がれきの組成別に加重平均として記載。100Bq/kg未満は四捨五入。

別紙2 対策地域内におけるがれき集積箇所(沿岸市町)(地図・略)